大事なことを言う時の心構え。大事なことを言う時の。(大事なことなので二回言いました)

 世の中それっぽい、時に全然それっぽくもないデマに騙される人が多すぎます。

 今から述べるのは至極当たり前のことですが、ツイッターを見てるとよく分からない情報に惑わされて大騒ぎしている人がたくさんいるように感じたので、人に物事を伝える時に最低限必要なことを述べようと思った次第です。分かっている人には耳(目?)にタコが出来る様なお話ではありますが、今だと例えば、放射能の不安に怯えている人たちに是非読んでもらいたいです。

 まず、「野菜に奇形が出た!放射能の影響だ!」なんて言ってしまう人には普通の野菜が奇形になる確率を知って、全体の何割以上の奇形が現れたら初めて何らかの異常が起こっていると認識するようにしてもらいたいです。収穫物のいくつかに奇形が出るくらいは普段からあることです。
 ここで問題になるのは数字です。普段あり得ない数の奇形が現れて初めて異常と呼べるようになるのです。そして、異常の原因をすぐに放射能の影響だと断定しないこと。奇形の原因は様々です。病気、虫、諸々などなど。もちろん動物にも当てはまります。少しでも異常があったら騒ぐ人が見受けられますが、ホントそういうのやめてください。根拠の無い不安を煽っても誰も得しないしみんなが不幸になるだけです。

 断っておきますと、私は放射能で騒ぐなと言っているわけではありません。ただ、何でもかんでも放射能のせいにして不安を煽らないで下さいと言いたいだけです。

 つまるところ、統計的に見積もる、多様な原因を考慮する、この二つが出来てないと論説に説得力が出ません。放射脳って揶揄される人たちにはそれなりの原因があるのを心得てください。普段から起こりえる異常を反射的に放射能と結び付けてたら馬鹿にされて然りですよ。

 というわけで、科学的・論理的な思考の方法論は義務教育で教えるべきだと思います。デマにだまされない方法とか自分の仮説やアイディアに説得力を持たせる方法ですね。公立の中学校あたりにでもディスカッションやプレゼンの授業を週に1コマくらい取り入れてみてはいかがでしょう。作文では無く様々なテーマで論説文を書いてお互いに理論の穴を指摘し合うような授業も面白いかもしれませんね。

 そして科学的・論理的な思考が出来ていないと「私の周りではそうだから」「実際に異常をこの目で見た」と感覚的・主観的なことを言ってしまいがちです。私もやってしまう時があるので人のことは言えませんけどね。また、そうして出た意見や情報を鵜呑みにする人が多いように思われます。

 これはわたくしごとですが、小さい頃、母に「みんな持ってるから」と物をねだると間髪入れずに「みんなって何人?」と返してきて、人数に応じて買ったり買わない理由を教えたりと対応してくれたのは良かったと思います。うちの両親は私が悪戯や良くないことをしてもまず理由を訊いてくれたし、叱る時も納得するまで根気強く理由を説明してくれていました。子供を頭ごなしに叱らず、怒っていようが理由をきちんと訊いたり教えたりとしてあげるのはその子の成長にもいい影響があるのでは無いかと思います。

 少し話が逸れましたがまとめますと、私が言いたいのは、人に何かを伝える時には曖昧な思い込みではなく、具体的な事実や数字を使って根拠を示しましょう、ということです。

 以上、ここまで読んでくださってありがとうございました。